コメントアートを世に知らしめた動画&ツイートたち

コメントアートを世に知らしめた動画&ツイートたち

「自己紹介」記事投稿祭お疲れ様でした!新旧問わず、様々なCA制作者のポートフォリオや側面を見ることができ、コメントアートの歴史をふんだんに感じ取ることができました!

 

歴史といえば、自分もコメントの歴史タグで記事を書いてみたくなりました。とはいえ、僕のCA製作開始は2017年末と、界隈では新参という立ち位置になるのではないでしょうか。でも6年前となれば、歴史と豪語しても差し支えないのでは?2013年のニコニコ動画からしても、β時代なんて太古の昔みたいなイメージではなかったでしょうか。それに、2020年以降の新規参入者が増えている現在なら、自分も歴史を語ってもおかしくない立場なのでは…?とにかく!新参者でも歴史を語りたい!

 

とはいえ、僕のここ数年間の状況といえば、大学やサークルが忙しかったり、ボカコレ沼に嵌まったり、戦場のフーガのファンアートを描いたり、院試の勉強をしたり(無事合格しました!)など、コメントアートから離れていた期間が続いていました。自分自身も歴史を振り返るという意味でも、本記事を執筆させて頂きます。ただ出来事を羅列するのではなく、少し掘り下げて解説していきたいと思います。

 

手っ取り早く歴史を探りたい方は以下の記事(4年前)をご覧頂けると幸いです。

 

コメント職人の認知度

緒言

 

今回の記事では、コメントアートが一般市民に知れ渡るに至った経緯を解説していきます。主に扱う時期は2017-2018年頃です。何故この期間に絞ったかというと、僕が始めたてで活発にCAを作ってた時期でもありますが、暗黒期(後述)から抜け出してCAが沢山放出された時期であるからです。

 

ところで、皆さんは歴史と聞くと、学校で習ってた縄文時代や戦国時代とかの授業を思い出すのではないでしょうか。なんとなく結構昔みたいなイメージがあるのではないでしょうか。という訳で自分も高校の歴史の授業とか調べてみたんですが、新学習指導要領では、「歴史総合」という名前に変わるみたいですね。どんな事を学ぶかというと、例えば近代史以降の日本史世界史に特化した授業。ってコトは6年前の近代史を語るのは立派な歴史という事に!?

 

2017-2018年にCAが沢山作られ、それによりCA界隈の外にも職人コメントの認知が広がったのではないかと仮説を立て、その時期に何が起こったかを、なるべく詳しく紹介していこうと思います。コメントアートが我々CA界隈の外に広がるということは、職人コメントを見つけること、「コメントアート」という単語を知ること、新たなCA制作者が現れることの3つに分けられます。それぞれについて分けて解説しますが、本記事のメインは職人コメントがどれくらい話題になったかについてです。

 


職人の集った動画たち

 

まずは2016年末のものです。(さっき2017-2018年と言ってませんでしたっけ?とりあえず入れときます)

CA暗黒期とは、動画プレイヤーの仕様変更により、コメントアートの描写が満足にいかなかった時代です。暗黒期は2016年末に終わりを迎えます。コメント描画が安定なHTMLプレーヤーがリリースされた直後ということもありまして、様々なCAが貼られていた記憶があります。僕がリアルタイムで出会ったのは、十六夜咲夜や豆腐の文字ですかね。

 


 

続いて、けもフレ1話。

沢山のCAが動画で纏められていますが、その中のいくつかはTwitterでも話題になったそうです。すっごーい!

 


 

2017年は組曲十周年の年でもあります。

コメ職人の実家とも言うべきこの動画。10周年&1000万再生ということで、盛大なお祭りが催されました。ここで職人コメントを初めて見た方も多いのではないでしょうか。

 


 

これら3つの動画、何故コメントアートが沢山貼られたか、その共通点がわかりますか?一つは、動画の趣旨自体が「コメントで盛り上げるもの」であることです。弾幕だったりなどが求められる、という雰囲気が醸し出されており、動画内容がメインというよりも、動画内容とコメントの相乗効果で面白くなる動画であるからです。このような動画はコメントで動画が邪魔になる心配が少なく、またコメントの更新頻度が早いため、安心してCAを貼ることができます。

 

もう一つは、コメントアートを貼りやすい動画構成であることです。一般の動画に視聴者コメントでCAを貼るのは結構大変なんです。

 

絵系CAを一般動画に貼るコツ(画面を隠す範囲を減らす方法)

 

コメントアートは基本、画面の大部分を覆うものとなってしまうため、貼るのが難しいのです。その難点を、上の3つの動画は打破してくれたのです!組曲は背景がシンプルなので、どれだけコメントで埋め尽くしても視聴の妨げになりません。けもフレはCAポイントが至るところにあります(上記動画参照)。十年祭は動画自体がカオスなので、いっそのことコメントで埋め尽くしても、カオスにカオスが重なり喜ばれるのです。よってコメントアートを貼ってもある程度は大丈夫となるのです。

 

CAを貼りやすい動画が勢揃いの、まさに夢のような時期でした。今後もこのような動画が流行るといいですね!最近だとおと○っ○などでしょうか。

 


Twitterでバズった職人コメント

 

TwitterもといXでも様々な職人コメントが取り上げられ、バズりました。いくつか紹介します。

2018年初のバズでしょうか。まるで将棋だな。

 


 

お次はシュタゲEDの歌詞CA。元ツイートは削除されていますが、最終的に10万いいねを超えたそうです。CAの内容はこちらの動画にて。

えっちだ。歌詞を貼るだけでなく、影絵を貼ったり、文字が破天荒な動きをしたりと、本当にコメントなのかと疑うほどのクオリティですね。

 

その流れもあってか、

アニメ本編に貼られたCAも話題になりました。

 


 

続いてはMMD動画の装飾。こちらも元ツイートは削除されていますが、

素晴らしい装飾です。ここまで綺麗にタイミングよく軌跡を描けるとは!

 


 

2019年に入ります。

ポーズがトゥースに似ていたとのことで、オードリー春日の服が着せられました。さらに面白いのは、

作者がこのネタを取り入れたことです。CAの影響力って凄いですね。

 


武勇伝、何度も紹介させてください。

令和おじさんのスライドCAで恐らく過去最高にバズりました!

 

以上、けもフレ以降のコメントアートは、ニコニコ動画内だけでなく外部のSNSでも共有される時代になりました。

 

作品で振り返るCAの世界と、これからのコメント文化

よって、コメ職人もモチベをあげやすくなったのではないでしょうか。CAを貼った動画投稿者から反応を貰える、ということもあります。

また(HTMLプレーヤーが安定とはいえ)より互換に気をつけるようになったり、周りの反応も(いい意味で)気にするようになったりと、2017年を境にCAの環境は大きく変化したといえます。今後はニコニコ動画だけでなく、Xも活用すべきかもしれませんね。それにしても口に物を含みながらニコ動見てる人多くないですか…?

 


話題になった投コメ動画

 

さて、ここまでは視聴者コメントの歴史でしたが、投稿者コメントのCAはどうでしょうか。投コメ動画といえば、

などを思い浮かべるのではないでしょうか。

 

2018年、HTMLプレーヤーの出現やSNSの発達、先ほどのHDAさんの歌詞CAバズなどが相俟って、投コメ動画も多数投稿されました。

時を進めると

どれも素晴らしいですね。コメントアートを始めた方の殆どは視聴者コメントから入ります。しかし、視聴者コメントの制限ゆえ新たな可能性を見いだして投コメにも踏み込みます。38行や@秒が自由に使える投コメでは、とても精度の高いCAが作れるのです。

 

投コメCA動画の意義として、「コメントアート」という単語の流布が挙げられます。普段の動画でコメントアートを見つけると「職人ww」となります。一方、投コメCA動画で用いられるのは「コメントアート」。この言葉を知り、ニコニコ動画やXで検索をかけると、様々な職人コメントに出会えます。

 

最近の投コメCAのいいところは、プレーヤーの安定化により、どのデバイスからでも直表示CAを崩れることなく楽しめることです。とはいえプレーヤーはまだ不完全なので、運営さんよろしく!

 


運営などの反応

 

運営(ドワンゴ)のコメントアートに対する認知度も高まっています。例えば、ニコニコニュースオリジナルで「コメントアート」という単語が取り上げられました。

美しすぎるコメントアート! SNSで話題の「水を吐くフグ」をニコニコ動画の“コメント機能”で再現する職人現る。右から左へ流れるフグがキュートすぎる

他にも、僕達が作ったCA合作に反応して頂きました。

邪神ちゃんドロップキックでも周知を果たしました。

【ニコニコ動画】邪神ちゃん公式「邪神ちゃんのコメントアートを見たいんですの!」→本気を出すコメント職人たち – Togetter

栗田さんのお力添えもありまして、邪神ちゃん公式に取り上げて頂きました!

 


YOUは何しにCA界隈へ?

 

自己紹介記事で新規の皆さんがCAを始めたキッカケを読ませて頂きました。そこで意外と多かったのは、組曲や流星群の祭りのキャプチャ、それもYouTube版から入ったというものです。

これに憧れてCAを始められた(かつニコ動を始めた)ようです。やはりCAはニコ動外でも共有する時代なのですね。

 


これからの「CA」の話をしよう

 

まず2017-2018年以降にCAが盛り上がった理由。1つはHTMLプレーヤーの安定化でコメント職人達が戻ってきたこと、もう一つはコメントアートをSNSやYouTubeなどでも共有することで新規参入者を増やしたことが挙げられます。

 

TwitterはXに名称変更したり、コメント描画環境もまだ至らぬ点があったりもしますが、今後もこの状況は続くでしょう。さて、より新規のCA制作者を増やすにはどうすればよいでしょうか。

 

コメント職人を増やす方法

CAを沢山作って認知度を上げる。

「公式アニメを開けば高確率で職人コメント」みたいな風潮を作る。

SNSなどで積極的に発信する。

やはりこれらが大事になるでしょう。

 

ですが、自己紹介記事投稿祭を通して新たに気づいたことは、組曲などの祭りがCA参入の動機に一役買っていることです。やはりコメント職人は古今東西変わらず「憧れの存在」です。憧れの職人は組曲や合作で乱立している、その中に自分も入ってみたいと思わせることも重要になるのではないかと考えました。今までの祭り、今後の合作、これは重要な遺産として後世に語り継いでいきましょう!

 

最後に、本記事を書くにあたって参考にしたTogetterまとめ主及び自己紹介記事投稿祭主催の・M・さん、自己紹介記事を寄稿してくださった皆さん、そして現在もコメントアートやブログを支えてくださっている全ての方々に心より御礼申し上げます。

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