【2020年CA傑作選】投票理由(その2/[3]絵系枠・[4]装飾枠・[5]特別枠)

【2020年CA傑作選】投票理由(その2/[3]絵系枠・[4]装飾枠・[5]特別枠)

遅くなってしまって申し訳ありません!

昨日1月24日(日)の夜にmonmonさんから、
『みんなで決める2020年コメント作品傑作選』の審査結果発表がありましたね。
結果はいかがでしたでしょうか。受賞された方はおめでとうございます!
あ、俺もか…

さて、昨日の「投票理由その1」の続きとなる「その2」をお送りします。
紹介するのは昨日の続きの「3. 絵系CA枠」以降の投票理由紹介です。
「5.特別審査枠」はmonmonさんから発表されている下記の通りですので、
最後に詳しく推薦した理由をご紹介いたします。

 

【ブログ:投票理由その1掲載】
1.   単発CA枠・・・・ねぎまさんの東京喰種OP字幕CA
2. 歌詞CA枠・・・・■■さんの投コメ歌詞動画「ステラ」

【ブログ:投票理由その2掲載】
3. 絵系CA枠・・・・配管さん「ケムリクサでコメントアート」
4. 装飾CA枠・・・・oztoさん&段さん「みきっぽいのでオリジナルスター」
5. 特別審査枠・・・・Luceくん「投コメ歌詞ERROR」

 

では、「3.絵系CA枠」から行きます。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

3

絵系CA動画枠(絵メイン/視コメ・投コメ・映像有無問わず)

 

★投票作品・・・配管さん「ケムリクサでコメントアート」  

投票理由:愛です。

なぜそこで愛ッ?!

いややっぱり愛なんですわ、コメントアートってのは。コンテンツへのね。
配兄さんが持つオリジナルでハンドメイドなデフォルメ絵に加えて作品の解釈を濃密に仕込んだ構成。
この愛にかなう絵系コメントアートが他にありますか??
そういうことです。

ちなみにこのミドリちゃんCAすごいよねー。好きです。

さて、下記が投稿当時の私のツイートです。

そうそう。このラスサビの「ボクらは願い、夢を繋いだ、見えない霧の中で~」の歌詞に
あの11話の構成を当ててきたのは構成的にも歌詞ハメ的にも抜群でした。

「ボクらは願い、夢を繋いだ」でワカバ登場 「世界は嘘だらけ、決意揺らいで、キミが残した優しい歌は」でりり登場
「どうか、明日も」でわかばが来て… 「報われる、その日まで」で『わかば、すきだ』
そして最後にりん締め。 最後の最後でよく見ると、ワカバとりりが出会っているシルエットが仕込まれている

完璧でした!!

 

 

 

 

★次点だが、全く差がない推し作品はこちら        

■次点① ANさんのケムリクサ11話再現

これもヤバかったですよね。ANさんしか出来ない濃密さ。

見てくださいこれ、やりすぎでしょw 葉とか傘とか…
これは研究所案件ですね…

ここに、ANさんのもう一つの固有能力、シナリオ創作力が加わるともっとすごいかも。
ANさんなら、オリジナルでプチ続編とかプチ外伝のミニシナリオを作って、
それでコンテ作って絵を当てて動画つくれそう。(無茶振り乙)

 

 

■次点②
みんなの合作「少し楽しくなるコメント動画」

はい、これですね。正直これを次点としたのは、この動画が今年を象徴する代表作であることは誰にとっても明白で、もうみんな分かってる。そしてみんなが推すだろう動画ということで……
まーアレっすね………………

他の動画選びたいから席を譲っていただく形にしましたサーセン!!!!

とにかく、実質的に投票同等かそれ以上の評価をしている作品なのは言わずもがな。素晴らしい作品であり、コメント界隈全体にとって意義あるプロジェクトでした。

当時は拡散用ムービーも作って宣伝させていただきました。

 

※手刀見逃さないおじさん、この合作もしっかりチェック。

 

これは、本当に2020年という特別な年の象徴です。
どこかでも言ったような気がしますが、事の発端は、自分が「中曽根OFF動画にみんなでCAしてみたらどう?」って言ったとこからです。なぜ「合作やろうぜ」って言わなかったかというと、緊急事態宣言を受けて、ニコニコ超会議がネットオンリー開催と急遽変更となって時間が全然なかったわけで、流石に「合作」と言う勇気は無かったのです。いやよく作ったよ。マーくん+段兄+配兄+oz父さんのファンタスティック4を筆頭にヒツジくんなど、みんなすごいっすわ。

さて、なぜ自分が当時、上記のような提案を言い出したのか?という話をします。

ニコニコ超会議がリアル断念でネットオンリー開催となって、「コメントで何かしなければ」って思ったんですよ。何故かというと、近年のニコニコにとって、超会議のリアルとのつながりはプロモーション的にもコミュニケーション的にも重要だったはず。それがネットだけなってしまった…となると、いつもの画面上だけで、どうやって祭りとして通常時以上にユーザーとのコミュニケーションを演出するのか??と思ったわけです。で、もうお分かりですね。ここで「コメントしかない」という使命感が下りてきたのです。画面だけの世界となる以上、一人ひとりのユーザーを可視化できるのはコメントしかないじゃないか!祭りの賑わいをコメントで!!…ってなったわけです。

結果、みんなのすごい仕事で、思っていた以上の貢献がニコニコに対して出来たのではないでしょうか。さらには春の経験を活かして夏に続編もパワーアップして実施できて大成功でしたね。みなさん本当にお疲れさまでした。来年以降にも期待です。

 

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

4
装飾CA動画枠
(映像装飾メイン/視or投コメ・歌詞や絵CA有無問わず)

 

★投票作品・・・oz父と段兄「みきっぽいのでオリジナルスター」

マイ投票枠の4枠目は、映像あり動画への装飾系CA枠としました。
アイマスの伝説の神P2人が邂逅したこの作品です。

投稿当時の私のツイートがこちらです。

お二方の仲の良さも垣間見れる解説も出ています。

アレですよ、神×神の合作だから自動的に選んだわけじゃないですからね。選ぶべき明快な理由が俺にはあったからです。理由は以下の3つ。

 

(1)これぞ、ザ・コメントアートだから
「映像内の主役を飾る」=このコメントアートの古来から伝わる大いなる基本的存在意義を、余すことなく現在の仕様に合わせて高次元で表現している動画。しかも往年の「コメント感」を保ったまま、大胆なモーションとモチーフで表現しています。そしてそこまで大胆に演出しながら、ユーザーの視点がしっかり主役に向くように仕掛けられている。ハンドメイドな「コメントアート」であることを保ったまま、モーションや装飾の洗練さを醸し出しています。流石の神×神のクオリティでした。

(2)愛があるから。
配兄さんのとこでも言いましたけど、コメントアートはやっぱり愛なんですよ。コンテンツ愛です。

どうしよう!もう好きすぎて普通のコメントなんてしてられねえ!!
どうすりゃいいんだこの想いを!!
でも俺らにはコメントしか出来ねえ…………、ハッ!?そうか!
もっとすごいコメントで表現すればいいんだ! きっと愛は伝わるはず!
よし飾るぞ! お前は後ろで踊れ! 俺は手前で島流すぜ!

…という感じで、黎明期のアイマス動画でコメントアートが発祥したとも聞きます(嘘)。この動画にはその古き良きCAが持つコンテンツ愛が息づいています。

(3)CAと関係ないけど、動画自体のクオリティが高い
上記の(1)(2)で選定理由の7~8割を占めていますが、あとの2割は、純粋に動画自体のクオリティとしてoz父さんのMMDと段ディー氏の人力ボカロの凄さを評価しないわけにはいかないということです。単純に俺には出来ないことをこの神々は簡単にやってのけるッ!そこにシビ…ということで素直にすごいの一言。CAとは関係ない要素ですがさらに評価させていただきました。

 

それでは締めで、ここちゅきポイントです。

この冒頭のカマシ、めちゃ好きです。装飾王見参! この_liveの黄とシアンのエフェクトのモーションすごい。パクります。
フォントフェチ的にこのナナメフォントいいです。
パクります。
これもパk
このモーション素晴らしいわー(右へ続く) ビシっとね。これもパk・・
コンテンツ愛です。いい仕掛け。 俺の春香を出してくれてありがとう。

ホント、理想的なザ・コメントアート動画です。
当時だったら余裕で10万再生は固かったと思うが、もっと伸びてくれー!
お二方、おつかれさまでした。次回作期待しています。

 

 

 

 

★次点だが、全く差がない推し作品はこちら       

 

■次点 sugisakiさんの幻想的な鑑賞CA動画「naka overtake」

この装飾枠で紹介するべき動画か微妙なラインですが、それはさておき、
これ、よかったですよねー。もういつまでも見ていられる気持ちよさがありました。
スクリーンセーバーにしたいぐらいの無限ループ鑑賞用CA動画ですね。
こういう抽象的な3次元モーション演出はsugisakiさんの十八番です。

 

 

 

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 

5
特別審査員枠

さて、最後の「特別審査員枠」の動画です。俺が選ぶだけでmonmonさんの豪華賞品が確定するという枠です。俺がそんな権限を付与され審査していい立場なのか?…って感じではありましたが、ご指名いただいたからにはとことん自分だけの独特な視点のみで、責任をもって選ばせていただきました。こちらの作品となります。

 

★推薦作品   

 Luceくん【投コメ歌詞】-ERROR  

驚天動地の2020年、彗星のようにデビューして瞬く間にクオリティの高い投コメ歌詞作品を投稿した新進気鋭コメンターのこの渾身の一作を特別審査員枠として推薦いたします。
Luceくん、おめでとうございます!

投稿当初、実はリアル仕事がめちゃくちゃ忙しかった時でしたね。遅くに帰宅して寝る前にTLで見つけてサクっと見たと思います。

見たら寝ようと思っていたのですが、あまりの先鋭的で大胆な構成の出来映えに最低限何かコメントしたいと思い上記のツイートをした気がします。これ以外にこの作品に関して何もリアクション出来てないと思いますが、昨年末に多数投稿されたクオリティの高い歌詞作品群を合わせた中であっても、LuceくんのこのERRORはかなりの評価をしていました。それは、この作品にしかないものがあったからに他なりません。シンプルに言えば…

今まで誰も1曲通してこんな表現した人いない!ということです。
もっと丁寧に言えば、思いついても大変なので今までやる人がいなかったという感じでしょうか。

 

この曲は、メッセージがシンプルで演出が組みやすいのは確か。テーマはアンインストールに似てますが、曲のはじまりから寄り道せずまっすぐに終わりに向かう流れなので、シンプルにコンテ組めそうな曲素材ではあると思います。シンプルにやれる土台があったからこそ、ノイズ=不規則性演出という荒業に挑戦できたんだと思います。

 

選定理由は上記に「誰もやってない事に挑戦して見事に表現した」ということですが、
細かく言えば下記3点です。

(1)ERRORを文字通りにPC画面上のバグで表現する全体演出(この曲にとっては大正解)
(2)上記(1)のプランを実行し、やり切ったこと。
(3)黒画面に文字だけという最小単位の素材で、繊細に曲のリズムと強弱をくみ取って処理し、
   最大の効果で視聴者に曲テーマのメッセージを突き刺した表現力。

言い換えると、
(1)発想がいい。(2)ムズいのによくやり切った! (3)棍棒だけで最強の必殺技出したな。
・・・ということです。特に(2)ですね。よく作れたなと。

 

皆さんこの動画見て、実際に作るイメージしてみてください。これ相当難しいですよ。まずあのバグり文字を調べて集めてくる仕込みからが大変。さらにあのノイズともいうべき不規則な明滅演出と不規則な文字化け表現を0.05秒以下で組んでいく作業といったら、想像すると相当な労力がいる作業です。「不規則」って本当に作りずらい。正直、発想はいいけどよくそれをやり切ったな、というのが初見後にまず思ったこと。

 

前回のブログ「投票の理由」のその1で、歌詞枠で言及した話題の「ステラ」や「携帯恋話」しかり、それ以外の多くの歌詞動画しかり、大体がモーションやピッチの規則性を土台にした演出なんですよ。表現が凝っていても、空間と時間の規則性を土台に1つ1つのパーツを作っていけるならまだいいんです。しかしこのERRORは違う。演出パーツのひとつひとつを「不規則性」の中で仕上げなくてはならない。相当エグいですよこれ。Luceくん、よく作ったと思います。

 

この不規則性の中で何かを拠り所として表現に昇華できたからこそ、最小の武器で最大限の表現効果でアウトプット出来たわけですが、では彼は何を拠り所としたのか? それはポイントの(3)でふれている曲の音ですね。音こそが不規則性の中の道しるべ。不規則的な明滅も以下の映像を見てもらえれば分かりますが、ドラムにハメたりしてるから不規則に見えててなぜか気持ちいいです。音の拾い方にもセンスがあると思いました。

 

発想がよく、それをやり切る胆力と集中力がすごく、表現として仕上げる音との調整もよかった…というこの3つがこの動画の勝因であり、特別審査員賞に推した他の作品には無かった大きな理由です。

 

 

さて、最後に細かく「ここすき」ポイントをあげてみます。

 

★1番→2番→ラストへと、少しずつバグり方が大きくなる表現

1番の「壊れているの、壊れているよ」…ここではまだバグりが弱め。

1番の「それでも息をしたい」…配置のバラけだけで表現。まだ弱い。

 

1番と2番の同じパートを比較すると、静止配置ベースでも1番より2番が乱れてきている表現をしています。この細かい狙った不規則さの調整はセンスと根気がいると思いますが見事です。

1番 →2番 位置が乱れてきています
1番 →2番 位置が乱れてきています
1番 →2番 タテヨコが変わりますが乱れてきています

 

2番の「どのくらい異常→歪んでいるの→それでも息をしたい」
→1番よりバグり方が酷くなり、症状が悪化してきています。

 

このように、徐々に進行する症状をモーションだけでなく、静止ベースでも巧みに表現。曲の中に時間軸を意識させてドラマ性を演出し、視聴者を知らず知らずのうちに引き込む要素の一つとなっています。

 

 

★曲の魅せ場である美ボイスの「ERROR」部分を
1番、中盤、ラストで異なる見せ方で表現。

1番ラストのERRORです。

この曲のERROR部分のボーカルの伸びやかな響きは本当に印象的。ERROR後半でファルセット気味に美しく声を響かせているところに、ERRORのバグ文字が幾重にも変化する演出を当てている点はセンスを感じます。もう手に負えないどうしようもない症状が進行している感じがして、個人的にかなりゾクゾクしました。

 

■ラスサビ前の「僕がまたERROR」

個人的に一番お気に入り箇所です。「ここすき」以上の「ここゾクっと」ポイント。
ラスサビ前の「僕がまたERROR」のところは声のエフェクトを変えていて、音演出的にも全体の起承転結の転に当たる仕掛けをしています。その音演出の意図にLuceくんはしっかりと呼応して、歌声にリンクさせながら全面ERRORの暗からブワっと明転させる表現をしています。ゾクっとしますね。

 

■最後のERROR

最後のERRORの前の激しいノイズ演出は圧巻ですね。そして最後のERRORの画面、ここでLuceくん何もせずに固定表示させてスッと消すんですよね。上手い。最後の最後って明滅すらせず、むしろ非常電源が作動して一定時間明るく光ったりしますよね。何もしない固定表示が、その手前までの激しいノイズ表現と対照的で、最後の事切れる寸前という感じがしました。

 

 

★3:22「重なる色、滲んで」の表現

おそらくここが、この曲のテンションの最高到達点。
「滲んで」の高ぶる赤色明滅が最高です。

 

★その他

この辺、メモ帳さんの系譜を感じます。
いや、ここだけでなく全体的にみて、同感覚の演者という感じはしますね。

この辺の病的な字幕を0.05秒以下でパッと差し込んで、
視聴者の切迫感をサブリミナルに煽っています。

この曲でしか作成することのないエグい字幕

 

というわけで以上で、特別審査員枠で推薦した
Luceくんの「投コメ歌詞ERROR」の推薦理由のお話を終わります。

Luceくんは何となく、もう何年もこの界隈にいるような馴染感がありますが、
登場して冒頭からこんな素晴らしい作品を連発してきたそのセンスと、
コメ歌詞作業に必要な根気と集中力もお持ちの期待のコメンターだと、
自分のみならず界隈の多くの人が思っていますので…
あ、いやプレッシャーかけてるわけじゃないんすよw
ただただセンスある人のいい作品を見たいだけなんです!!

改めて、Luceくん、おめでとうございます!
今後も素晴らしい作品を期待しています。

 

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