CA復帰勢のための現環境仕様まとめ

NO IMAGE

『CAへの興味が〇年ぶりに再燃したけど、今の仕様がよく分からなくて気軽に手が出せない・・・』
という人のために旧Flashプレーヤーと現html5プレーヤーの違いに重きを置いて現仕様をまとめました。

この記事では基本的にコメントアート製作者のバイブルであるコメントアートwikiの記述・構成に則ります。
そのため、旧Flashプレーヤー時代の知識が全くない場合は、この記事を読むと逆に混乱する可能性が高いのでコメントアートwiki2などを参照することをオススメします。

 

 

こんな記事を読まず、手っ取り早く疑問を解消したい人は

Twitterで「#コメントアート」をつけてつぶやけば誰かしら答えてくれるはずです。
もし匿名の方が都合がいい場合はこの記事にコメントすれば欲しい回答が得られると思います。
(この記事に答えが書いてあるような簡単な質問でも親切に誰かが答えてくれるはず)

 


基礎編

基礎編Ⅰ【コメントの基本】

①プレーヤーについて

html5プレーヤーは16:9モードのみです。
設定次第では動画の表示領域が画像のように16:9以外になることもありますが、コメントの表示領域は必ず16:9のままです。


図 プレーヤー領域とコメント領域が不一致の例(フルスクリーン設定をブラウザにして全画面表示)

プレーヤー側の設定として中(固定)、大(固定)、自動の3種類を選ぶことができますが、固定設定でもブラウザの拡大率の変更などでプレーヤーの大きさは変わります。


②コメントの種類

投稿者コメント:大きく変更されました。詳細は後述
コミュニティコメント:全体公開動画についてコミュニティコメントが廃止されました。
コミュニティ限定動画についてはそのまま使えます。

参考
【追記】コミュニティ動画における、全体公開動画のコミュニティコメント機能の廃止 および コミュニティへの動画登録数上限の増加
https://blog.nicovideo.jp/niconews/98149.html

ーカルコメント:ニコスクリプトの仕様変更によって廃止されました。


④コマンドの種類

「色、サイズ、位置」に関する基本的なコマンドについて変更はありません。

追加されたコマンド
「defont」「mincho」「gothic」-フォントコマンド
名前の通りフォントを変更するコマンドです。
フォント変化の仕様については後述

「ca」-ニコるの寿命延長機能をキャンセルするコマンド
ニコるの追加機能をキャンセルします。

参考

ニコるが新しく生まれ変わりました【PC版ニコニコ動画】 -ニコニコインフォ
https://blog.nicovideo.jp/niconews/116483.html

適度に流れてほしいCA、一部だけ残ってしまうと困るCAにはつけておきたいコマンドです。

 

仕様が一部変更されたコマンド
「patissier」
従来の機能に加え、「ca」コマンドと同じ機能が追加されました。


⑤コマンドの入力ルール

html5プレーヤーでは全角スペースはコマンドの区切りに利用できません。
コマンドの区切りには半角スペースを使いましょう。


 

html5プレーヤーではフォント変化の仕様がガラッと変わりました。
フォントコマンドを有効利用しましょう。

 

 

基礎編Ⅱ【コメント機能の仕様】

②コメント表示時間

固定コメント「ue」「shita」は表示秒数は3秒ですが、コメントの表示判定は2.8秒になりました。

参考

④コメント保持数の仕様

ニコるによる寿命延長機能の追加によって、従来の保持数+αでコメントが保存されるようになりました。

参考
[コメントアート]ニコる関係の調べたことまとめ(191020追記)  -yammabooの記録@web
https://yammaboo.sakura.ne.jp/weblog/

⑤コメントの表示順

html5プレーヤーでは再生時間が早い時点で表示されたコメントから順に(同時点なら投稿が早いコメント順に)必ず重なっていきます。このため旧Flashプレーヤー時代にあったいわゆる「潜り込み」という現象がなくなりました。

※積み上げ
上述のようにhtml5プレーヤーでは固定コメントの表示秒数とコメントの表示判定の秒数が異なります。
そのため場合によってはコメントが表示されていても積み上げが起こらないことがあります。
またFlashプレーヤーと異なり、処理落ち等によってごく短い間隔で投稿されたコメントの表示順が入れ替わることはありません。(いわゆるランダム化の現象は起きない)

※弾幕モード
html5プレーヤーではコメント表示領域を超える高さを持つコメントについては弾幕モードにならず、ueなら上端、shitaなら下端を基準とした完全な固定が可能になりました。
詳細は後述


⑥コメントの機能制限

※NGワード
コメント削除は「AIによる自動削除」「コメント通報による手動削除」「動画投稿者による削除」の3つの可能性があります。
AIによる自動削除は一定時間後に誤削除とみなされて取り消される可能性があります。
空白文字オンリーのコメントでも自動削除される可能性があるので注意が必要です。

参考

【コメントアート】コメント自動削除を回避する方法


 

html5プレーヤーではFlashの不安定さからくる現象(「潜り込み」「ランダム化」など)が全て解消されました。
固定コメントの表示秒数とコメントの表示判定の秒数が異なるので要注意です。

 

 

基礎編Ⅲ【フォントとユニコード】

①コメントの文字フォント

フォントはコマンドで全て指定できるようになりました。

ゴシック体 → defont

明朝体 → mincho

丸文字体 → gothic


③コメント幅・高さ

※コメント幅
フォントによってコメント幅が変わるのはFlash時代と同様です。
視聴環境によってフォントコマンドで参照されるフォントは変わるので、記号によってはコマンドが同じでも環境によって幅が変わります。

※コメント高さ
プレーヤー側で完全に定義されるようになりました。
このため幅リサイズをしていないコメントは全ての視聴環境で高さに関しては互換表示されます。


 

フォントコマンドの実装と脱Flash依存によってコメントの環境安定性が大きく向上しました。

 

基礎編Ⅳ【制作環境】

参考

 

知識編

知識編Ⅰ【空白文字】

推奨空白は以下の通りです。

完全互換
U+2001(全角幅)『 』、U+2003(全角幅)『 』、U+0009(Tabスペース、全角幅×2)
高環境互換
U+2004(1/3幅)『 』、U+2005(1/4幅)『 』、U+2002(1/2幅)『 』

U+3000(全角スペース)、U+0020(半角スペース)は入力の容易さ以外のメリットはありません。代替空白を使う方がいいでしょう。
Flashプレーヤー時代の推奨空白U+00A0は非推奨です。

参考
空白文字 -コメントアートwiki2
https://w.atwiki.jp/commentart2/pages/17.html

 

空白文字は全角幅『 』、全角×2幅『Tabスペース』、1/3幅『 』、1/4幅『 』、1/2幅『 』を使いましょう。

 

知識編Ⅱ【改行】

①改行の方法

html5プレーヤーでは改行コメントはコピペで行えるようになりました。
コマンドでは改行することはできません。


④弾幕モードと高さ固定(改行リサイズ編)

プレーヤー領域を超える高さのコメントは、html5プレーヤーでは完全に固定されるようになりました。
固定される基準はコマンドによって異なり、「ue」は上端、「shita」は下端、「naka」はプレーヤーの中心が基準となります。


 

html5プレーヤーでは改行の方法と高さ固定の仕様が大きく変わりました。

 

知識編Ⅲ【コメントのリサイズ】

①臨界幅リサイズ

html5プレーヤーでの臨界幅リサイズはFlashプレーヤー時代と互換性がありません。
Flashプレーヤーと同様、同じ幅のコメントでもサイズコマンドによってコメントの高さが変わります。
ただ、Flashプレーヤーと異なり単行の見かけのフォントサイズは大きく変わらず、複数改行をすることで差が顕著に表れます。
このため、複数改行コメントでフォントサイズ(幅リサイズ)を変えずに高さ調整を行いたい場合にコマンドの変更が有効な場合があります。


②二重リサイズ

Flashプレーヤー時代のバグでしたが、html5プレーヤーでは仕様として正式に実装されています。
しかし、フォント変化文字を使わずにフォントコマンドでフォント変更をできるようになったことと、enderコマンドの実装によってhtml5プレーヤーでは二重リサイズを使う機会はほとんどありません。


④高さ固定(二重リサイズ編)

上述した高さ固定コメントの仕様変更により、〇幅で〇行固定にこだわる必要が薄れました。
また、html5プレーヤーでは特別な用途でない限りはenderコマンドによる固定を使う方がいいでしょう。

参考
【コメントアート】HTML5プレーヤーにおける高さ固定【テンプレート】 -oztoのブロマガ
https://ch.nicovideo.jp/ozto1069086/blomaga/ar476446

 

html5プレーヤーでは二重リサイズを使う必要が薄れました。
改行固定コメントをする場合はenderコマンドを利用しましょう。

 

 

知識編Ⅳ【文字の挙動】

②文字の挙動タイプ

Flashプレーヤーではコメントの表示フォントが記号に依存していましたが、html5プレーヤーではフォントはプレーヤー側(フォントコマンド)で全て定義されます。
このため、単体表示による豆腐化やフォント変化文字というものがなくなりました。

 

知識編Ⅴ【フォント決定ルール】

html5プレーヤーではフォントはフォントコマンドによって決まります。
このため、フォント決定ルールを利用したダブルフォント等はhtml5プレーヤーでは利用できません。

 

 

制作編

制作編Ⅰ【構成手順】

②潜り込み(レイヤー補完)

html5プレーヤーではレイヤーは全て上に重なっていきます。
このため「潜り込み」は発生しません。

 

制作編Ⅵ【フォント化け対策】

html5プレーヤーではフォントはフォントコマンドによって決まります。
そのため、「フォント化け」、「連れまわし化け」、「超化け」という現象は起こりません。

 

実践編

実践編Ⅳ【コメント別解説③「投稿者コメント」】

投稿者コメントの機能Ⅰ-エディタ編集

エディタ編集時のコメント表示の基本書式がjsonに変更になりました。
旧仕様の書式に変換するスクリプトも公開されています。

参考

 

ニワン語の廃止により「改行replace」は仕様できなくなりました。
代わりに@置換の機能が拡張されて改行も置換できるようになりました。

参考
【コメントアート】新プレーヤー(HTML5プレーヤー)の投コメ編集について -ヒロスのブロマガ
https://ch.nicovideo.jp/883797/blomaga/ar1326386

③投稿者コメントの機能Ⅱ-ニコスクリプト

html5プレーヤーではニコスクリプトの一部について廃止されました。
@置換と@秒の仕様が変更され、@置換は改行置換が可能に、@秒は小数点以下での指定が可能になりました。(例:@0.1)

参考
動画視聴ページ HTML5版で利用可能なニコスクリプト -ニコニコヘルプ
https://qa.nicovideo.jp/faq/show/7386

④投稿者コメントの機能Ⅲ-ニワン語

廃止されました。


 

html5プレーヤーではエディタ編集時のコメントの書式が変更されました。
改行置換は@置換を用いて行います。

 


 

今回の記事では要点だけ絞って紹介していますが、細かい点で多くの仕様変更がなされています。
ニワン語の廃止など表現を削ぐ変更もありますが、html5プレーヤーは動作も軽く、コメントの描写も安定しており歴代のプレーヤーの中でも非常に優れたプレーヤーなのは間違いありません。
是非いろいろといじって遊んでみてください。

制作講座カテゴリの最新記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。