《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》エントリー作品の”ここ好き”を語る(9月エントリー分)

《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》エントリー作品の”ここ好き”を語る(9月エントリー分)

現在開催中の『2022年コメント職人MVP選手権』の応援イベント、9月~11月の3ヶ月間行う《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》の9月にエントリーした作品の”ここ好き”を語ります。

いわゆる作品の深堀りってやつですね。

僕がモノサシにしてるコメントアートの三要素、”作る楽しさ”、”貼る楽しさ”、”観る楽しさ”の”観る楽しさ”回です。

『2022年コメント職人MVP選手権』の詳細は下記コミュニティをフォローしご確認ください。

また、『2022年コメント職人MVP選手権』のシークレットイベント、「2022年ハロウィンCAイベント」の詳細については下記記事をご確認ください。

「2022年ハロウィンCAイベント」開催のお知らせ

 

そして今回”ここ好き”を語る応援イベントの詳細は下記記事をご確認ください。

9月~11月歌詞イベント(『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント)の告知


参加作品マイリスト

《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》のマイリストを作成しました。こちらから参加作品を確認することが出来ます。


参加作品の”ここ好き”を語る

エントリーNo.1作品

トップバッターはきゆい君による、公式アニメOP歌詞!

元動画(投下日時:2022/9/5 13:35~)

主な”ここ好き”を語る前に、エントリーNo.1作品だからこそ評価したい点を先に話したいと思います。

「スピード感」という評価軸

いつも作品のクオリティと切り分けて考えているのがこのスピード感という評価軸でして、今回のきゆい君の作品の場合、9月1日より開始した本イベントで、5日後には作品を投下しエントリーしていた点を評価したいです。(8月中旬に告知ツイしていたので、その期間に準備していたのかもしれませんがそれは皆さん同じかなと。)

 

「え、この作品1時間で作ったの!?」「平均2時間半で作るの!?」「え、この合作3日で作ったの!?」と、クオリティ面とは別軸のスピード感で評価したりされたことがあるかと思います。

 

???「1日で7作品作りました!」

???「匿名歌詞イベントのエントリー期間中3日で4作品提出しました!」

???「匿名絵系イベントのエントリー期間中13作品提出しました!」

???「組曲15th祭期間中の4日で20作品作りました!」

 

・・・・。

 

 

今回のきゆい君の実制作時間は分かりませんが、イベント開始から5日で投下したこのスピード感、お見事でした。

さて改めて一番最初にエントリーしたきゆい君にはこの言葉を贈りたいとおもいます。

 

 

「職人仕事早いよ。」

 

 

―――と、ここまで語っといてなんですが当の本人は本イベントのことは知らなかったようで、

ひぐらしのく頃にを一気見していた中で歌詞作品を投下したとのこと。

 

きゆい君視点からするとたまたま歌詞作品を作っている最中にイベントが開催されていたくらいな感じなのかもしれません。

“運も実力のうち”ってことで。


ここ好き

さて本題の”ここ好き”は以下3点です。

1.キーワードを強調した色遣い

2.カラオケ演出

3.リフレイン演出


1.キーワードを強調した色遣い

1点目はまず演出の表現にフォーカスした”ここ好き”を。

“未来”、”運命”、”奈落の花”、”音”と、本編に関わってくる単語を強調しているのが印象的でした。

どれも色合いも良い。

 

未来”、”運命”は本編で重要なワード、”奈落の花”は曲タイトル。

“音”という単語に関しては一見関係ないんじゃ?と思ってたけど、”園崎魅“、”園崎詩“、と登場人物の名前に”音”が含まれており、なるほどなと。

本編の作品をよく理解していないと、また、歌詞に込められた想いを汲み取らないと、キーワードを強調する発想へは辿り着かないと思うので、こういった演出からもきゆい君の作品に対する理解度や愛が伝わってきますね。


2.カラオケ演出

お次の”ここ好き”は技術的な視点から。

00:18~「ゆくなんて」の表現。

事前に黒で「ゆくなんて」を敷いた後、音ハメで一文字ずつ重ねるカラオケ演出。

ただ1文字ずつ演出するのよりもグッと歌詞らしさを引き立てますよね。

またこのカラオケ演出を多用せず、ここだけに用いているのも印象に残りやすさという点においてGood。


3.リフレイン演出

最後の”ここ好き”も技術的な視点から。

リフレインとは
歌や詩、文章などで同一句による繰り返し表現。特に節の最後に句を繰り返すこと。畳句(じょうく)、折り返し句。転じて、前述の事柄に限らず同じ言葉を繰り返すことをリフレインと言う場合がある。(リフレイン-出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本稿ではこの”同じ言葉を繰り返すこと”をリフレインと指します。

 

今回のOPの歌詞では2ヵ所リフレインが登場します。

00:39~「抜け出してって 抜け出してって ~」

00:57~「咲かないで 咲かないで ~」

普通だったら他の歌詞同様、同じ言葉も横並びに配置すると思うんですよ。(下記gif画像参照)

 

けどきゆい君は今回色を変えて重ねているんですよね。(下記gif画像参照)

歌詞を重ねて表現するというテク。

並べて配置する統一感がある中、このリフレイン部分だけは、重ねて表現するという不意打ち。アツい。


全体を通して

クレジットを割けた場所に歌詞を配置するという最低限の配慮を基本形態としつつも、

きゆい君自身が表現したかった技術的、演出的なテクニックを存分に用いており、またその塩梅が良いですよね。魅せ過ぎず自重せずといった具合で。

また、キャプチャ動画を観たらわかる通り、空耳が多い動画でもあるので、明朝体歌詞がより一層引き締まってて良いですよね。

 

きゆい君改めてお疲れさまでした、お見事でした👏


エントリーNo.2作品

お次はボイル君のこちらの作品。

『ひとこと:とくになし』

 

「職人は多くは語らない」という姿勢、いただきました。


ここ好き

さて本題の”ここ好き”は以下2点です。どちらも演出面での評価です。

1.静的なPV演出

2.信号を活かした比喩表現


1.静的なPV演出

「歌詞」「黒背景」「投稿者コメント」この3つのワードを聴くと大半の人が『歌詞を動かして魅せる』演出を連想したり、動的な動画を頭に思い浮かべた方も居るかと思いますが、ボイル君は一貫して静的な演出を貫いた点をまず評価したいです。

※キーワード「歌詞」「黒背景」「投稿者コメント」かつ、動的な動画例

歌詞を動かして、またコメントそのものを縦横無尽に動かして表現するというのは、2017年の「真夏のCAイベント『歌詞職人はじめました』」以降、コメントアート界隈における技術的なトレンドの一つであり、この曲もリフレイン部分を動かして魅せる演出も似合うと思うのですが、そういった選択肢を捨ててまで字幕演出に徹したのが僕の嗜好に合っていてタマランのです。

 

そしてこの4分16秒間ずっと登場している信号機。信号機一つで世界観を表現するって冷静に考えて凄ない?

この信号機サムネがジャケットだと言われても遜色ないくらいには、本当この曲から連想される世界観を上手にコメントアートで表現しているなと感じます。

※画像はイメージです。

歌詞に目を向けてみても色も大きさもフォントも変えず一貫した表現。

フル尺で歌詞作品を作るときって、サビに向けて盛り上がる演出をしたり、1番と2番の演出を変えてみたり、ラスサビを最初のサビを踏襲したような演出にしたりと、何かしらどこかしら変化させてみたり、演出を加えてみたりしがちなんですけど、非常にシンプル。

シンプルイズベストとはまさにこのこと。

「職人には多くの演出は要らない。」という姿勢、いただきました。

「赤信号のボイル」という二つ名を授けます。


2.信号の色を活かした比喩的表現

2点目の”ここ好き”も演出面の話になってしまうのですが、今度は舞台となっている信号機の色の話。

いや本当演出として感心したのがこの信号機の「青」「黄」「赤」の各種色を活かした比喩的表現。

 

まずはのイントロ中の赤信号、そしてAメロ開始と同時に青信号に変わるという演出。
動画再生時間だと、00:36~ですね。

赤は止まれ、青は進めの意味合いを曲の区切りと上手く絡めているなと感心しました。

 

またそれだけではなく、サビの女性ボーカルが歌うタイミングで赤に切り替わっているんですけど、察するに男性ボーカルを青信号、女性ボーカルを赤信号と表現しているんですよね。

赤は止まれ、青は進めを男性と女性に例える発想に脱帽です。思いつかなかったなー。一本取られましたわコレ。

 

ただ一つ読み解けなかったのが、02:15~の赤信号中の「↑」。

直進だけ進めるよって表現が歌詞とどう紐付くのか分からず『表参道26時』の歌詞について徹底解釈しているサイト(https://otokake.com/matome/pLUP4X)を拝見しました。

すると以下のことが記されていました。

つまりは心と心の隙間に風が吹いた
二人は所々それを指で塞いだ

“Cメロの歌詞に配されている「隙間」と「風」。

心の拠り所となっていたものを失った状況が示されているのではないでしょうか。

寂しさを抱えている男女が描かれているようです。境遇が似通っている男女。共通項を見出しやすく、相手を身近に感じやすくなります。

相手に寄り添い尽くす中、隙間が自然と塞がり、心に吹き荒れていた風が止むでしょう。”

 

 

解釈の余地を残すとは流石だぜ赤信号のボイル。

 

 

あとこれは比喩的な表現ではないのですが、”ここ好き”として語っておきたいのが「246 左折」。(03:11~)

正直、これがやりたかったんだろシリーズ。

『246左折』をどう表現するか試行錯誤する中で辿り着いたのがこの信号機なのかなぁ、と。

ただ仮にこの『246左折』から組み立てたとしても最終的には一貫性を持った演出に出来上がっており、それはそれでお見事だなと。

やっぱりこの辺の裏話をボイル君ご自身からお話を伺ってみたいところですね。

 

???「とくになし」

 

はい。


全体を通して

曲タイトルになぞらえ26時ちょうどに投稿している点や、曲のイメージにピッタリハマるPV演出、比喩表現。また信号機のコメントアートについても、「▼▲」(俗にM式と言われている技術)や、「◢◤◥◣」を上手く重ねて丸みを表現している点、矢印部分に関しては、透過コマンドを用いているんですかね?本物の信号機さながら影を付けていたりとどこを切り取っても丁寧な印象を受けました。

 

丁寧丁寧丁寧~♪

 

またこの信号機、表参道の246左折出来る交差点に実在する信号機をモチーフにしている点においても丁寧だなぁと。

 

 

ボイル君改めてお疲れさまでした、お見事でした👏


次回予告

次回は10月エントリー分。つまり今月中にco1914コミュ掲示板に、

エントリーイベント:《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》

にてエントリーされた歌詞作品について”ここ好き”を語りたいと思います。

 

既に一作品、bobbyさん下記動画でエントリーしてらっしゃるのでまずはそちらから。

MMD×コメントアート合作について

 

>>とりあえず一通り書きました。肝心のCA部分が書き足りない(というか書いてない)ように思いますが、まぁ簡単に言っちゃえば、参考にした動画の真似したいところをアレンジしたり混ぜたりしてごまかした。こんな感じです。
>>《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》にエントリーすれば、まーさんが紹介記事か何かを書いてくれるらしいので細かいところはそっちに期待しましょう。

既にbobbyさんからリクエスト受けているのでね、今のうちからGIF画像等々用意しておきますかね。


最後に

最後に今後の『2022年コメント職人MVP選手権』のイベントスケジュールを掲載してお別れです。
(コミュ内に記載されている、9月~12月のスケジュールのみ抜粋。一部シークレット企画有。)

No 日付 イベントタイトル 対象動画 エントリ期間
1 9/1~11/30 《『2022年コメント職人MVP選手権』応援イベント》

https://chu-commentart.ssl-lolipop.jp/2022/08/31/post-11426/

11/30まで
2 10/27~28 《【東方】Bad Apple!! PV【影絵】 投稿13周年祭》 sm8628149 11/28まで
3 10/27~28 《【小林幸子】千本桜 歌ってみた【職人さん大歓迎】 投稿8周年祭》 sm24782314 11/28まで
4 10/31~11/6 《2022年ハロウィンCAイベント》( https://chu-commentart.ssl-lolipop.jp/2022/10/01/11572/ co1914コミュ参照 11/30まで
5 11/26~27 《【5周年改良版】全部手描きで各国の『フタエノキワミ、アッー』を検証してみる 投稿8周年祭》 sm24992647 12/27まで
6 12/5~6 《ニコニコ動画裏十年祭 投稿1周年祭》 sm39712799 12/31まで
7 12/12~13 《ニコニコ十五周年漂流記 投稿1周年祭》 sm39736300 12/31まで
8 12/12~13 《【15周年記念】十年祭からのニコニコ動画を振り返る動画 投稿1周年祭》 sm39745083 12/31まで
9 12/12~13 《ニコニコ動画重ゴ祭 投稿1周年祭》 sm39741030 12/31まで

 

僕も応援イベント、プレイヤーとして参加しなきゃ・・・!

他作CA紹介カテゴリの最新記事

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。