IBK式製作法で絵系CAを作ってみよう

IBK式製作法で絵系CAを作ってみよう

IBKです。どうぞよろしく。

今回はIBK式製作法で絵系CAの単色積み絵の製作について書こうと思います。


 IBK式製作法とは

まずこの記事名で「IBK式って何だよ、勝手に自分のものにしてんじゃねーぞ」と思った方もいるのではないでしょうか。ですが私が把握してる限り私と同じ方法で絵系CAを製作してる人は居ないはずなのでIBK式と書くことにします。誰か居たら改名しますね。

このIBK式でCAを製作するのには必要なソフトが2つほどあります。まずはそれについて紹介をしていこうと思います。

Google日本語入力

Google 日本語入力(グーグル にほんごにゅうりょく)とは、Googleが開発した日本語入力システム(IME)である。2009年12月3日にベータ版として公開され、2010年12月16日に正式版が公開さ…続きを読む

以上wikipediaより引用

通常、パソコンで文章を書いたりするときにはキーボードを使用して入力をするのが一般的ではないでしょうか?この際、平仮名と片仮名、漢字や記号を変換するのが日本語入力システム(または日本語入力ソフト)です。この日本語入力システムでは上記に掲載をしたGoogle日本語入力ではなくWindows標準搭載のMicrosoft IMEを使用するのが一般的だと思います。ですが、Microsoft IMEではIBK式でCAを製作することは出来ない理由があります。それについてまずは記述していこうと思います。

Google日本語入力とMicrosoft IMEには文字の変換の際に大きな違いが生まれます。その大きな違いとは「記号とUnicodeが結び付けられているかどうか」です。記号とUnicodeという表現が正しいのかは私にはわかりませんが、そういうものだと私は思い込んでいるのでご容赦ください。

さて、記号とUnicodeが結び付けられているとはどういうことか。下記のGIFを元に解説していこうと思います。

Microsoft IME Google日本語入力

左のMicrosoft IMEは█(U+2588)を『█』から『U+2588』に変換することが出来ませんでした。それに対して右のGoogle日本語入力は『█』と『U+2588』が結びついているので『█』から『U+2588』に変換をすることが出来ます。逆もまた然り、『U+2588』と全角入力して変換をすれば『█』が出てきます。この変換は原則どの記号でも出来ます。例えば『あ』を『U+3042』に変換できますし『U+2792』を『➒』に変換することも出来ます。この変換機能があって初めてIBK式製作法は成立をするのです。

ここまで来て「Unicodeってなんや」と思う人がいると思います。確かに私はここまででUnicodeについての解説をしていません。まぁ「記号毎に割り振られたナンバープレートみたいなもの」だと思っていただければ十分だと思います。

なんちゃって職人

この「なんちゃって職人」とはニコニコ生放送のコメントアート(以下ニコ生CAと記載)で使用される投下ツールです。ですがこのツールを私はニコ生CAにもCAの投下にも使いません。じゃあ何に使うのかといいますと、このツールに搭載された別の機能を利用してCAの製作を行います。

その別の機能とは何かと言ったらテキストエディタとしての役割をこなしてもらいます。テキストエディタといえば皆さんまずはWindows標準搭載のメモ帳を思い浮かべるでしょうが、私はメモ帳をCAデータの保管にしか使用していません。なぜかといいますとメモ帳では出来なくて(私が知らないだけで出来るかもしれませんが)このなんちゃって職人にできる機能があるからです。ではその機能について記述していこうと思います。

テキストエディタ(当ツールではなんちゃってメーカーと言うらしいです)のウィンドウを透過しウィンドウの裏に隠れてしまっているものを映すことができるので、テキストエディタの裏に画像を入れてトレースすることが出来るようになります。本当はテキストエディタの隣に画像を置いて模写の形で製作するのが正しいと言いますかあるべき姿なのではと思いますが、そんな技能を私は持ち合わせていませんので、さも当然のようにトレースを行います。

このツールを配布しているコミュニティから製作講座の動画が出ているのでそれを見てみるのもいいのではないでしょうか。

では実際に製作をしていこうと思います。


 製作

準備

まずは、なんちゃって職人を起動します。そこからメーカー起動をして製作の準備を行います。メーカーの起動などは上記の動画から調べることが出来ますので特に記述はしません。

上記左の画像が起動した状態なのでそこにまずは空白を敷き詰めます。私は視聴者コメント(以下視コメ)でしかCAをやったことがないので最大の文字幅は75文字です。基本的には全角文字で作っていきますが、場合によっては1/2幅の空白(U+2000、U+2002)や文字(『_』U+005Fや『ー』U+FF70、『¯』U+00AFなど)、1/4幅の空白(U+2005)も使います。

最近U+2005が推奨の文字ではなくなったと聞いた気がしなくもないですけど今回の記事でU+2005は使用しないので問題はないかと思います。そもそもfull規格のCAだから視聴環境によっては問答無用でぶっ壊れるんですけど。

2018/11/19追記:U+2005は視コメで使用する限りはよっぽど問題なく使用できるとのことです。

まずはフォントを非等幅の『MSPゴシック』から等幅の『游ゴシック体』に変更します。MSPゴシックなどの非等幅フォントでも作れないことはないですが横幅の管理がものすごい面倒になるので等幅フォントで作成をします。必要な準備はここまでです。

元絵を決めよう

今回解説をする単色積み絵はあくまでトレースにより作られる作品ですので当然元絵が存在します。この記事で紹介をする単色積み絵もトレースによって作られた作品です。元絵のモデルは『ひぐらしのく頃に』に登場した古手梨花ちゃんにお願いしました。

この画像を見て「マズイですよ!」とか思った人は正常です。とくに弁明する気もないので次のステップに入ります。

製作に入ろう

元絵になる画像をメーカーの裏に入れて製作に入ります。

実際にIBK式製作法で作っている様子はこんな感じになります。

そして完成したのがこれになります。

実際にニコニコ動画に投下するとこんな感じ

肝心の製作の辺りがかなりおざなりになってる気がしなくもないですけど作ってる様子をずっとGIFで取り続けるのは嫌なので勘弁してください。


まとめ

他の方の製作方法は使用する記号のテンプレートを作成してそこから使う文字や記号を選んでコピー&ペーストをするらしいです。ですが、私はCAに手を出した当時からGoogle日本語入力を使用しており、CAwikiなどで調べた記号を直接変換する事が出来ていたのでCAを始めた頃からこのUnicode変換により製作を行っていました。テンプレートからのコピペはマウス主体なはずなのに対しIBK式製作法はキーボードをガチャガチャやる分マウスはほとんど触らなくてもいいです。

よく使う記号の表を下記に記載しました。もしよければ見ていってやってください。

全角記号

Unicode番号 記号 Unicode番号 記号 Unicode番号 記号 Unicode番号 記号 Unicode番号 記号
U+2581 U+258A U+2571 U+25E2 U+3001
U+2582 U+258B U+2572 U+25E3 U+FF0C
U+2583 U+258C U+3033 U+25E4 U+00B4 ´
U+2584 U+258D U+3035 U+25E5 U+309B
U+2585 U+258E U+FE37 U+FF1C U+2220
U+2586 U+258F U+FE38 U+FF1E U+8FB6
U+2587 U+2594 U+2500 U+3008 U+5F61
U+2588 U+2595 U+2502 U+3009 U+30DF
U+2589 U+FF3F _ U+FFE3 U+252C U+30D5

上記の中ではUnicode変換のほか、キーボードから直接打てるもの、『罫線』や『数学』、『部首名』などから変換できる文字もあります。

空白・1/2幅記号

Unicode番号 解説等 Unicode番号 解説等 Unicode番号 記号 Unicode番号 記号
U+3000 全角空白 U+2002 1/2幅空白 U+00AF ¯ U+005F _
U+2003 全角幅空白 U+2005 1/4幅空白 U+FF70 U+FF64

大体使う文字はこんなものです。1/4幅を加えたものは説明が面倒な難しいのでまた別の機会にします。

こんな感じのものです


最後に

頻繁に使用をする記号のUnicodeさえ暗記すれば製作は難しくないと思います。是非挑戦してみてくださいね。


蛇足

Twitterで記事への反応がツイートされていましたのでいくつか勝手に拝借してご紹介。

どうやらCA界隈ではUnicodeは暗記するものじゃないみたいです。知ってましたけど。ただもうCA作ることがあるかと言うと微妙なところなので後継者が現れてくれたら嬉しいなぁ、と思う日々です。そんな思ってないですけど。

あと投コメ規格のCAは作ったことねぇ!って思ってましたけど画像フォルダを漁ってたら1枚だけありました。それについての記事を上げることはないのでここに貼っておきます。

ではまたいつか。

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