【2018歌詞CAイベ感想vol.1】ごっつっつさん編

【2018歌詞CAイベ感想vol.1】ごっつっつさん編

やっとこのブログに登録しました。宜しくお願いいたします。

さて、かなり遅くなってしまって申し訳ありません。

「え、何のこと?」と思われてる方もいると思うので、一応説明します。

去る11月4日に投票締切となった2018年の歌詞CAイベントですが、

私HDAは投票に遅れて無効となってしまいました。

(本当に大変失礼いたしました、申し訳ありません。)

 

皆さんに申し訳なくもあり、自分自身モヤモヤするので、

実際に見て、評価して、票を投じる予定だった作品(+α)を

ここでごっつりホメ散らかしたいと、ツイッター上で申し上げたわけです。

 

 

ちょっと、1作どうしても作りたかった歌詞があって、大変遅くなってしまいましたが、

今回から数回にわたって「2018歌詞CAイベ感想編」を投稿していきます。

 

自分のCA感想はおそらく、技術的なことより構成やデザイン面の話が多めです。

まずはCA関係なく、「一つのアートとして見てどうなのか」

というのが自分の入口だからです。その表現を形作る礎としてCA技術があるので、

技術的な視点は後回しで、あくまで表現視点を入口とした評価となります。

ということで、宜しくお願いします!

とりあえず、年末年始休暇で終われるといいなあ…

 

 

 

 

ここから第1回めの感想です

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

 

さて、第1回目からヤバい方に登場していただきます。第1回目は

ごっつっつさんの

「ウマ娘 プリティーダービー

 第10話 OP歌詞コメント」です!

 

一言でいうと、超精度の超ベーシックな歌詞です。

そう、基本に高精度で忠実に仕上げてあるからこそ、ベーシックでありながら

ファンのツボを確実に捕まえていて、心を容易にさらっていく仕上がりとなっています。

「ん?ここでいう『基本』って何? 『CA技術の基本』という意味?」という方、

それもありますが、それ以上に「表現演出の基本」のことです。

 

ちなみに自分はこのアニメは見ていません。(興味はありましたが…)

ですので、ファン目線ではない立場で見たうえで、このアニメ見てみたい!

って思えるかどうか、という視点で歌詞表現を見ています。(ちなみに競馬は昔ファンでした)

 

 

 

 

Point① 冒頭のツカミ(0:06~0:16あたり)

 

曲や映像、ストーリーなど、一定の時間がある表現はすべてシナリオがあります。

視聴者は最初は受動的で、表現を「見る」より「眺めて」います。

それがある段階で引き込まれ、その表現を自ら身を乗り出して見入るようになるための、

構成の王道パターンがあります。それが「起承転結」や「序破急」などと呼ばれるものです。

(あくまでそれらは基本の基本形で、細かく色んな構成の考え方があります)

 

この冒頭のシーンですが、この曲と映像はイントロ内で「静→動」のワンターンを入れて、

「開幕」感を表現しています。明確にまずはここで心を掴むぞ!という構成です。

これをごっつっつさんが見逃すわけがありません。

『♪響けファンファーレ~』では、幕明け前イメージの背景映像に合わせて、

暗色のカラーで静かに入っていきます。いわゆる、ツカミ部分の「溜め」です。

 

このOPは元々そういう想定なのか、画からは詳しく分かりませんが、

個人的なイメージとしては、東京競馬場でレース前のパドックの後、

コースへと向かう暗い地下通路を、馬が歩いている雰囲気を感じました。

 

 

 

そして表舞台へ上がり、ファンファーレが鳴っていよいよスタート!という表現ですが…

ああ^~~もうエモいッ!!

OP映像ではそういう表現はないですが、ここは完全に馬にとっては、

地下通路を抜けて、メインスタンド前のコースに出てきて大歓声を浴びてるとこ、ですよね。

そう、暗闇から視界がパーーーッとひらけて、馬の目に色鮮やかな風景が広がる感じを、

ごっどさんは上記4コマの通りのアニメーションで表現なされてます。

キャラの手の動きに合わせてコメ装飾が左右に広がり、目の前の空間が広がる表現をしています。

いわば映像同期手法ですね。これをやると大体エモくなります。

 

いや、絵だけ切り取ればよくある表現ですよ? でもそういう切り取り方をしても意味がない。

ファンが「ここでこそ、それ来い!」というところで、「どうぞ!!」と出せるかどうかです。

 

幕開きましたよ、完全に~。 紙吹雪舞ってる感じの色彩で~、ファンファーレ鳴って~、

これからゲートインという感じで、バッチリツカミOKです。完璧でした(cv配管)

 

 

 

 

 

Point② Aメロの音ハメ装飾(0:28~0:50あたり)

 

さて、自分がこの動画最大のスコリスキーポイントです。

まずは見てみましょう。(ちょっと音大きめ注意)

 

どうっすか、ねえどうっすか?!?!この★マークの音ハメ。

しかもイン(表示)で8拍、アウト(消滅)で8拍ですよ。視コメで超精度じゃないですかー。

でも自分が評価するところはそっちが先ではありません。

ここで、この音ハメ演出を選ぶセンスです。そう、すごく理由が分かり納得できるのです。

ここの部分、誰しもこの16泊の音が一番耳に残るはずです。画よりもこの音が。

意識できるか無意識かは置いといて、感覚として「トントントントン…」が体に残る。

そこを捉えた演出選択をごっどっどさんは的確にしてるのです。

無意識に見てるだけで、何かいい、気持ちいい・・・・・・これがどれだけ大事か。

それを分かってらっしゃる。

 

 

そして次の16泊のターンです。ここがマジでセンスある!

 

★ ★ これヤバいって。

まず1回目と変えるあたりは流石です。続けると間延び感出ますからね。ここは構成の基本。

で、こう変えるんすよこの人。センスの塊っすね。しかもドラムの裏打ちに当ててるんです。

聞いててお分かりかと思いますが、1回目の「トントントントン」というプレーンな16拍に比べて、

2回目の16拍は曲もテンション上げてきて、ドラムが「トットン!トットン!」になってます。

だから、後ろのトン!に合わせて★出ししています。そして消滅もきれいに合わせてる。完璧。

そしてこんな説明するより前に、すでに目と耳で気持ちいい!アアッ!!(cv配管)

 

 

 

トドメが、Aメロ締めのこれですよ…

 

見ました??

「加速していこう」の最後のババババーン!の★消し音ハメ、ヤバくないすか?

冒頭で書いた、『自ら身を乗り出して表現に見入るようにさせる』っていうポイント、

私的にはココでしたね。開幕の演出で期待感を煽られて、準備万端となり、

Aメロ最初の★の音ハメでジェットコースターを上がっていき、

そしてココで頂上に上がる前で水かけられた感じでしたわ。

「ヤッベ何起きるかワカンネ―!油断できねー!見るんだ!その目でしっかりと!」

って状態ですよ。ここでマスターの手中に堕ちました。やっぱ本場の視コメ歌詞屋はヤバい…

 

技術的には、よく見ると分かりますが、最後の連弾消しのタイミング合わせで

3秒前に時差重ねしてますよね。視コメでですよ? 鬼精度の投稿だったと思います。

 

 

 

 

Point③ 十八番の特殊記号技(0:50~1:04あたり)

 

ごっどっどさんと言えば、ユニコード樹海旅行がご趣味で、旅行から帰ると、

まるでキノコ狩りに行って来たかのようにとれたての松茸…いや特殊記号を取り出し、

その日の料理(歌詞)でおいしくいただくそうです。 嘘ですが大体あってます。

今回の場合はこの蹄鉄マークですが、これは特殊記号ではなく、

小文字の「c」ですかね?(要確認) でも他記号との処理でどう見ても蹄鉄です。

こういう、その作品に合った装飾を作るのが、この方はとんでもなく上手い。

一つの歌詞の装飾の度に、一か月ぐらいかけてユニコード樹海に松茸狩りに行くそうです。

そして、その作品だけに使う宝を見つけてくるのです。ごっどっどさんの十八番。

「その作品だからこその」という部分は表現構成上の必須要素です。これはCAに限りません。

(この後の作品でこの人、またとんでもない演出をやらかしてますが、それはまた次の機会に)

 

 

Point④ 謎配置の★で締め1:26あたり)

圧巻の流しパートを終えて最後の締めがコレ。

わーキレイ! でもなんだろうこの★の配置?で終わります。

正解は以下のやり取りをご覧ください。

 

ニクいですよねー。これ、多分、分かった人がドヤ顔でコメントして、

それに対して、「すげー」「気付かなかった」「マジかー」というコメントが

入るところまで、ごっつさん狙ってましたよ絶対に。ニクいぜ!

(でも、ちょっと難しくてそういうコメ入らなかったのかな?実際どうだったのでしょう?)

 

 

 

まとめ:視コメ歌詞の「新しい地図」を拓く男。

 

自分の視点は「まずは美しく、気持ちよく、高ぶるかどうか」。

この視点で構成演出判断でき、広い制作知識と安定した投下技術、そして引き込む仕掛け、

全てが揃ったそのスキルを、アニメが変わるたびに定期的に繰り出してくる高次の安定感・・・

この人に死角は無いのか!!(この人、投コメもヤバいですからね…)

 

この「ウマ娘OP歌詞」は、高いレベルで仕上げた基礎が詰まった作品でした。

質、量、ちょっとした面白さ、ともにちょうどいい。

これから視コメ歌詞やりたいと思ってる方は、この方のこの作品が、

目指しやすい(しかしレベルは高い)目標になるのではないかと思います!

 

 

そのごっつさんの映像系歌詞の面白さをこうおっしゃってます。

 

 

自分は投コメでMAD映像への歌詞に挑戦しましたが、激しく同意です。

ごっつさんの他作品も感想書きたいけど、今回はこれで終わりです。

第2回以降、他の方の作品を順番に書いたあと、余裕あれば、

ごっつさんのアノ作品やコノ作品についても書いてみたいと思います。

 

では第1回目は以上です。でわまた~~

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