ニコニコ動画におけるCAの重要性について新参者なりに超考察してみる

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じめに(0章)

初めてブログを書く秋maxです、よろしくお願いします。自分は何者かと申しますと、ニコニコ動画:GINZAにおける後期の2016年頃にニコニコ動画のアカウントを作ったもろ新参の人間で、ニコニコ動画自体は2011年頃、YouTubeで『はるぴったん』というタイトルのハルヒ達がもじぴったんのメロディーに合わせて踊る動画に出会って知りました。家の規則でニコニコのアカウントを作る事はネットの使い方が十分に分かるようになる時が来るまでは禁止されていたのでかなり歯がゆい時期がありました。(妥当な判断だと私も思いますが)なので友達から情報収集したり、YouTubeの転載動画を漁ってニコニコ動画に浸かっていました。その中で私にとって運命の動画に出会います。

それはHDA(廃DA)さんの

https://www.nicovideo.jp/watch/sm5202963

です。友達からの紹介で出会いましたがこれがすごいんだ、何故なら

コメントで作られた絵がアニメみたいに動く

からだ。そしてもう一つ。

他の創作物同士のキャラ達が相互的にコミュニケーションを取っている

からだ。この動画に出会っていなければニコニコ動画にドハマりする事は無かったと言っても過言ではありません。

では、この動画の魅力をニコニコ動画におけるCAの説明を最初に行い、それを踏まえて語っていきたいと思います。

CAの定義(1章)

先ず最初にCA(コメントアート)という言葉があまり広く認知されていないように思うので、「CA?なんだっそら?キャビンアテンダントか?」と思う方がもしかするとこのブログをお読みになるかもしれないので分かりやすく定義します。CAの定義、それは………

動画の映像や音声などに合わせて投稿されたコメント

です。具体例を挙げると、レミオロメンが粉雪と歌った瞬間、「こなああああゆきいいいい」という沢山のコメントが投稿されたり、アリスマーガトロイドが DAWN TO と言えば画面には沢山の「鈍痛」というコメントで埋め尽くされたりしますよね。所謂「弾幕コメント」と呼ばれるコメントです。他にもsm9やテニミュでよく見られる「空耳コメント」(ぷよぷよするなぁ、奴隷人生、など)、歌ってみたの動画やVOCALOIDの動画でよく見られる「歌詞コメント」、「♡」や「☆」などの記号で動画を装飾する「装飾コメント」などなど様々なコメントが該当することになりますね。

ここで「は?それは違うだろう」と思う方が出てくるかもしれない。少なくともパソコンのIMEパットを開いてUnicodeを触るようになる以前の他人が打ったコメントを傍観する事が基本的であった私ならそう思います。

以前の私:「だってさぁ

とか、

https://www.nicovideo.jp/watch/sm35520260

みたいなコメントをお前らは見たことがあるのか?誰も打てない様なコメントだからこそコメントアートなんじゃないんですかねぇ?」

とか言ってnakaで流れてくる歌詞コメントなどを邪魔物扱いしていたことでしょう。

実際、アカウントは作ったものの自分が良いと思うコメントが無くて一時期YouTubeに戻ってしまうなんて事がありました。

だが先程の言葉を思い出してほしい。CAの定義とは動画の映像や音声などに合わせて投稿されたコメントであると。仮に今の私が以前の駄々をこねていた頃の私と会話が出来るとしたらきっとこのような事を問うでしょう。

今の私:「お前が良いと思うコメントアートと悪いと思うコメントアートで派手とシンプルという違い以外に何が違う?コメントをろくに投稿した事の無いお前にはわからないと思うが、良い意味でも悪い意味でも派手なコメントアートを打っている人も、良い意味でも悪い意味でもシンプルなコメントアートを打っている人も同じ好きな動画に参加して動画の投稿者を応援したいと思う気持ちや他の視聴者達と一緒に盛り上がりたいと思うからコメントを打つんだ。お前は参加をしたか?」

と。

この言葉で以前の私がコメントアートの定義についてどのように間違った考え方でいたのかが分かるだろう。以前の私が犯していた致命的な考え方、それは頭の中に

CA=職人コメント

という自分勝手な方程式が存在していたからである。私はこの「職人コメント」という言葉は各々の人の価値観でそれぞれが良いと思ったコメントを指して言っている物であると考えています。人の価値観なんて言うまでもなく皆が同じな訳がありません。

以前の私の場合「職人コメント=派手なコメント」でそれが理想的なコメントであると考えていましたが、派手なコメントというのはそれを見た視聴者全員から好意的に見られるなんて事は決して無いのだ。絵系のコメントアートは特に動画画面を覆いますし、動画画面を観たいと考えている人にとってみればいい迷惑です。同じCAであっても職人コメントとは絶対に呼ばないでしょう。そして、この様な事はシンプルなCAにおいても同じ事が起こるのだ。シンプルなCAの場合、シンプルが故にあまり刺激的ではなく非日常を強く体験したい人にとってみれば邪魔なCAでしか無いのだ

なので以前の私のようにCA=職人コメントという方程式が存在している人はどうかその考え方をゴミ箱にシューーーー!!して欲しい。

義を踏まえて(2章)

1章の定義を読んだ人の中には「じゃあ、他人を不快にさせないコメントなんて打てないじゃん」という人が出てくるかと思います。そうなんです。ニコニコ動画でコメントを打ったからにはほぼ必ず誰かを不快にさせているのです、どんなコメントであってもほぼ確実に。

ですが、ニコニコ動画の歴史から考えてみて欲しいのです。ニコニコ動画のバージョンが(仮)~(β)でYouTubeの寄生サイトだった時代、昨今でもニコニコ動画が全盛期だった頃とよく言われていますね。この時代は毎日が動画再生数の競争で、その時代の動画投稿者は

  • 僅か10分以内の動画の尺で投稿しなくてはならない
  • 動画の製作技術もそこまで高くない
  • 解説サイトもない

というとても恵まれない環境の中で動画を投稿しなくてはなりませんでした。なので動画投稿者は必然的にアイディア勝負で動画を投稿しなくてはならなかったのです。私が初めて出会った動画である「はるぴったん」はまさにこの時代に作られた動画で10分間の耐久動画バージョンも存在しました。アイディア勝負なのはコメント投稿者も同じで好きな動画を盛り上げるために多くの参加者が「超オムツしろよ」や「きしめん」、「\アナル零式/」、「ドアベル=クライニー」などの様々な空耳コメントや「♡」などの記号を用いたコメントで動画を装飾するなどのCAが数多く投稿され、まさに(仮)~(β)時代は毎日がお祭り騒ぎだったのです。これがCAというと言って良いでしょう。そしてこの事から

CAというコメント文化はニコニコ動画において欠かせない文化である

と言えます。この文化が無ければ初代ニコニコ御三家と呼ばれている、レッツゴー!陰陽師ミュージカル・テニスの王子様きしめんなんてもう全滅です。CA文化が無ければただの格ゲーPV、ミュージカルの映像、エロゲーPVってだけの動画なのです。にぱー。

それと同時に不快に思うコンテンツや人へ向けて心無いコメントも生まれてきます。アンチコメントというものですね。

ここで焦点を現在の(く)に向けてみましょう。時代は変わって公式のアニメや様々なコンテンツがニコニコ動画に投稿されるようになり投稿動画の音質は現在のYouTubeに引けを取らない程の高音質投稿、画質も1080pで投稿できるにまで環境が整ってきていますね。よしっ!ではコメントを見てみよう!

なう(2019/12/6)、当時0歳、3DSから、

おお、CAとは言えないコメントが視聴環境の増加や時間の経過、他のコンテンツの文化からなどの理由で新たな世代のユーザーから新種のコメントが動画に入ってきましたね。そしてよくこのようなコメントが増えて「もうニコニコ動画はオワコンだ」という方がいらっしゃいますね。Twitterでちょろっと検索をかけただけでもそのようなツイートがヒットします。いやいや待てよと、真にオワコンならば新たな世代の人達なんてそもそも見に行かなければ知ろうとも思わないだろう(昔に流行った動画での事なら尚更)。寧ろ

ニコニコ動画のコンテンツとして始まっている

だろうと。

そしてCA文化を知っている人からのコメントなのでしょう「なうコメやめろ」、「お前が産まれた年とか興味ない」、「動画に関係の無いコメントは打つな」などのアンチコメントが投稿されたりしていますね。私も本音を言えば同じ事を思いますがそのようなコメントに対してレスポンスを打ってしまってはこwれwはwひwどwいwww。これ以上にない動画の視聴の妨げになってしまう負の連鎖が起こってしまいますね。そんなコメントを打つのではなくて動画のコメントがそんな時にこそCAを打たなければいけないのではないか(いちいち反応していたらその時の時間と感情の無駄でしょ?)。CAがニコニコ動画において必要な栄養素なのは歴史的に見ても明らかなのだから。

画があぶない!(3章)

さぁ動画にCAを打たなくては栄養失調で動画が死んでしまいます!助けを呼ぼう!

\ゴッドマ―ン/……(シーン)

んんー、困りましたねぇ、助けが来ません。ですが、CAが動画に必要な要素であるのは揺るぎない事実です。ですからCAを必ず動画に打たなくてはいけません、己の手で。

ですが2章の冒頭ではどんなコメントであってもほぼ必ず他人を不快にさせている。と書いてありましたね。くどいですが大事なことなのでもう一度言います。

 CAによって他者に不快感が生まれる事は必須です。  

避けられません。 

ではどうすればよいか?ここが重要なポイントであり、CAをコメントする上でとても難しい点です。それは……

動画やコメントの空気を読む事

です。ネット上の文字のみの世界で空気を読むってかなり難しい事です。他者の様子が見えないが故に場の空気が分かりにくいのです。今の私も派手なCAを打つ時、それはもう神経質にTPOを考えながらコメントをしています。ニコニコ動画で空気を読むという事の考察はヒロスさんの記事でも触れられているので、こちらを参照してみましょう。さて、読んでみると消費されるコメントと関連付けて説明されていますね。この消費されるコメントと新たに生産されるコメントのバランスを考えるという作業や嫌われがちなコメントを把握する作業はCAをコメントする上で絶対に欠かせません。これを意識してコメントを打てばいずれは多くの視聴者から「コメント職人」と思われるようになったり、自分の打ったコメントが他者によって引き継がれていく事が起こるようになり参加者がより増えるかと思います。ニコられる数も増える事でしょう。ですがこれはとにかくCAを投稿し続けてあらゆる経験を重ね、場数を踏んで、空気の読み方がある程度分かる人にならなければいけません

CAの受けが悪かったら次のCAへ繋げてスキルアップすればいいじゃない。

人間だもの。(みつを)

の結晶(4章)

どうでしょうか?CAという物について深く考えてみると本当に奥深いですね。ここまでつらつらとニコニコ動画におけるCAの重要性について書きました(本当はもっと噛み砕いていきたいですがそれをやるとべらぼうに長い記事になってしまうので割愛)が、ここまでのCAの説明を経てようやく私にとっての運命の動画「キラッ☆を投コメで再現してみた」の魅力について語れます。

ここからは本格的に私の主観が入ってくるのでご了承ください。

さてさて、いつ観ても最高にニコニコ動画やってる(動詞)動画だなぁと思うHDAさんのこの動画。もう一回リンク貼っちゃうわ。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm5202963

この動画の魅力は0章で述べたコメントで作られた絵がアニメみたいに動く他の創作物同士のキャラ達が相互的にコミュニケーションを取っているの二つの言葉に集約されているのだがこれを噛み砕いていこう。

先ず前提として、如何なるどんなCAもそのコンテンツなり動画なりうp主なりが好きでなくちゃ生まれてこない物なんですよね、絶対に。ましてやコメント機能を用いて絵を作るなんて狂気の沙汰で、尋常じゃない愛が無ければ作れませんし、それをアニメーションのように動かすのなら尚更です。私も時間を作ってメタルギアのスネークとか

ダンガンロンパのモノクマとか

をコメント機能を用いて作るんですけど、はっきり言って作るの超面倒くさいんですよ!一枚を作るだけでも。それでも自分は作り続ける訳なのですが、その理由は本当に単純で「ただただそれが好き」ってだけなんですよね。HDAさんやその他CAを投稿した全てのユーザーもきっとそうだと思うんです。CAというのは思うにその人の「好き」がニコニコ動画のコメントという形として現れるものであり、あらゆる人や物を引き込んで参加させてしまう得体の知れない何か凄い力を持ったものだと思うのです。HDAさんのあの動画に限った話ではありませんがニコニコオールスタータグが付くような動画、例えば組曲『ニコニコ動画』であればアイドルマスターの曲が流れたと思ったらハルヒの曲が流れて、今度は東方の曲が流れていって、一つの動画にあらゆるコンテンツが参加して今度はそのコンテンツが好きな人が動画に集まって弾幕コメントなりのCAを打って参加して最高に盛り上がるわけじゃないですか。そしてこの記事で紹介したHDAさんの動画ならライブステージのランカとそれに参加した初音ミクや柊つかさ、桂言葉などのジャンルの垣根を越えたキャラクター同士で一緒にキラッ☆をやって盛り上がったりするその様子をニコニコ動画のコメントで表現しちゃう動画で、もうこれ以上になくニコニコ動画らしいじゃないですか。あの混沌はニコニコ動画特有の物だと思いますし、他では絶対に体験することの出来ない価値を持っている素晴らしい動画だと思うのです。

日からお前は参加者だ!(5章)

ここからはニコニコ動画についてですが、自分の中でニコニコ動画の魅力というのは、この記事で真赤に燃えている単語である

参 加

だと思うのです。ニコニコ動画のコメント機能はありとあらゆる物や人を参加させて繋がりを持たせることの出来るとんでもなく凄い機能だと強く思います。一人のCA製作者として言うとニコニコ動画のコメント機能で表現できる幅というのは無限でCAを打つその人その人の頭の中に存在する世界を具現化する事ができる素晴らしい機能です。残念な事にニコニコ動画全体で投稿されているコメント数は年々減少しているというデータがあります。ニコニコ動画だけにしかないこのコメント機能でCAを打ってこそニコニコ動画的な価値や混沌が生まれてくるのではないだろうか。それに魅力を持った新たな世代からもニコ厨が生まれてくるのではないかとそう思うのです。この記事を読んで頂いた方にはどうかニコニコ動画のコメント機能を使ってあなたの頭の中にある世界を描いてどんどん発信して欲しいです。

ではでは、最後はこのCA達でお別れしましょう。ここまで少し長い記事でしたが読んで頂きましてありがとうございました!ばいにー!

 

 

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