CAを貼るときに大事なこととして
ということがしばしば挙げられます。
ただ日常生活でもそうですが、明文化されていない「空気」なんてものはそうそう解読できるものではありません。
ましてや、匿名によってもたらせる文字情報がほとんどの動画の空気はもはや「霞」といっていいくらいの非常に曖昧なものです。
そのため、
『こういったことをすると荒れる原因になるから、極力やらないようにしましょう』
というような暗黙のマナーみたいなものが様々生まれてきました。
しかし多種多様な動画が存在するニコニコでは当てはまらない場合もままあり、見えない空気を過剰に恐れるあまり、縮こまってしまうのはとても残念なことです。
というわけで今回は見えない「空気」に対してCAの消費コメント数の観点から空気を読むことを考えていきます。
コメントを投下する=他者のコメントを流す
ニコニコ動画のコメント機能の仕様として
というものがあります。
押し出されて流れてしまったコメントは過去ログでみることもできますが、コメントとして参加できる「今のコメント空間」からは退場してしまうことになります。
普通にコメントするときはさして気にならないこの仕様ですが、CAみたいな大量のコメントを投下するときは非常に悩ましい仕様です。
と思い悩む日々を経験するのもCA作者あるあるの現象だったりします。
さらにこれが行き着くところまでいくと
なんてことになったりします。
これは
みたいなもので、地盤からちゃぶ台返しするような考えなので真面目に受け取らないようにしましょう(配管さん談)
(補足すると、現在の環境は人間の関与が大きすぎて人間ありきで成り立っている部分が大いにあり、人間が関与しない環境=どの生物にとっても最も望ましい環境とはなりません。それと同様で、CAのような特異的なコメントが全くない状況=最も望ましい状況ということにはなりません)
あまり考えすぎるのもよくないですが、動画にCAを貼る場合、消費コメント数というのは常に頭に入れておく必要があります。
NGで消えたコメントによって流れてしまったコメントは戻ってきません
これがあるため、「CAが嫌いだったらNGにしてください」というような単純な住み分け論で解決することができません。
現在は一般ユーザーも過去ログが見られるようになったため状況は改善しましたが、それでもやはりコメントで参加できる「今のコメント空間」というのは非常に重視していかなければなりません。
消費コメントは少ないほどよいというわけではない
コメントすると他のコメントが流れてしまうのだからコメント数は少ない方がいいのか?
というとそうではありません。
重要なこととして、
であります。
コメントが多くつき、様々にコメントの雰囲気が移り変わることでリピーターが増え動画が盛り上がるのがニコニコ動画の一つの理想の形です。
また、コメント保持数上限に達しておらず、今後も多量にコメントがつく可能性が低い動画であればそもそも流れることを気にする必要はありません。
一方で、保持数上限は超えているが、今後は多量にコメントがつく可能性が低い動画だと一つのコメントの価値というのはとてつもなく高いものとなります。
このように
ということは頭に入れておく必要があります。
「コメント速度が速い動画ほどCAがやりやすい」ということがしばしば言われます。
これは、動画に対してわずかな期間(1日とか)に介入するのと、ほとんど永遠に介入するのとではCAを投下する上での気の持ちようは大きく変わってくるということです。
コメント速度が速ければ速いほど1つのコメントが動画の空気に与える影響度合いは低くなります
「コメント職人がいるときはコメントを控える」というような言説が流れていますが、
コメント速度を落とすような行為は一つのコメントの価値を高めてしまいます。
これは消費コメント数が制限されることでCAの自由度が下がってしまう(さらには投下できなくなる)という、貼る方としては非常に困った状況に陥りかねない思想なので是非ともやめてほしいところです。
公式アニメの例で考える消費コメント数
ニコニコ動画で公式配信されているアニメ本編に歌詞CAを貼ることを例に消費コメント数について考えてみます。
公式アニメは他の動画に比べてコメント数が多いのが特徴です。
動画の長さは通常24分なので保持コメント数も多いですが、それ以上にコメントがつくためコメント速度は一般的に非常に速くなります。
多量のコメントをしてもすぐ流れるため、消費コメント数に関してはそこまでシビアではありません
気楽に投下できるため最近ではOPやEDに歌詞CAが頻繁に投下されています。
ただ一言に「公式アニメに歌詞コメントを投下する」といっても、消費コメント数への考えは状況に応じて大きく変わってきます。
例えば、OPに貼る場合とEDに貼る場合を比べた場合、EDの方が作品に関する感想コメントが多いことが予測されるため、EDの方が消費コメント数に関する要求がシビアになります。
同じ理由で、特殊OP・ED、挿入歌、OP・ED映像が初めて流れる回といった場面では、何度も繰り返し流れるOP・EDに比べると、映像に関するコメントが多くつくことが予測されるため、消費コメント数については意識する必要があります。
また、貼る時期についても考える必要があります。
一週間無料の公式アニメの場合、公開されてから1~2日後と6~7日後とでは明らかにコメ速が異なります。
さらに、無料期間が終了するとコメ速はほとんどゼロになるのが普通で、公式アニメはコメ速の移り変わりが非常に激しいのが特徴です。
公開直後の超速のコメ速環境と、公開終了間際の鈍足のコメ速環境では当然消費コメント数に対する意識は変わりますし、終了間際に関してはそもそも投下するかどうかについて検討する必要があります。
まとめると下のような感じになります
こんな感じで、消費コメント数に関してはどこにどのタイミングで投下するかといった状況によって大きく変わってきます。
これはあくまで一般的な例で、例えばOPにつくテンプレ弾幕が名物になってるような作品では、OPに貼る歌詞の消費コメント数は当然抑えるべきで、都度都度考える必要があります。
消費コメント数に注意すればとりあえず空気は読める
CAが物理的に邪魔になるかどうかというのは、NG機能があるので大きな問題になることは実はあまりありません。
(例えば動画を覆い隠すような絵CAが3秒だけ表示されてもそこまで問題ではない)
コメントで多数指摘が付くことで、動画の雰囲気が荒れるような事態に陥るのはCAによって多量のコメントが押し流された時の方が圧倒的に多いです。
「俺は動画につくコメントを見に来たのであって、CAを見に来たわけではない」
という感じで荒れます。
しかもこの状況でコメント速度が止まると目も当てられない事態になります。
投稿者NGやNG共有などでCAが見られなくなっても、そこに残るのはわずかのコメントだけという焼け野原・・・・
まあこれは本当に極端な例ですが、
というのは常に意識しておきたいことです。
動画の空気の移り変わりは予測不可能なので限界はありますが…
「空気を読む」ときの指標の一つとして、コメント消費数について是非考えてみてください。